イオンエンジン点火
地球帰還に向けて小惑星「リュウグウ」を先月に離れていた探査機「はやぶさ2」が3日午前11時過ぎ、メインエンジンであるイオンエンジンに点火し、地球に向けて加速を始めました。
はやぶさ2は、今後、予備を除くエンジン3基を噴射して軌道を変え、太陽の周りを4分の3周して、地球に戻ってくるのは来年末の予定との事。
はやぶさ2は、来年末までの1年に及ぶ約8億キロの旅ののち、小惑星の砂や石が入ったとみられるカプセルを豪州上空に送り届けます。
12月3日は記念日
12月3日は、はやぶさ2が2014年に打ち上げられてちょうど5年の記念日なんです。
イオンエンジンの点検
小惑星で1年半に及んだ探査の間、4基あるイオンエンジンは動かしていませんでした。JAXAは11月から、1基ずつ念入りに点検していました。
11月19日の津田プロマネからのメッセージです。
SAYONARA_Ryugu
「さあ,前だけを見るときが来た.もう後ろは振り返らない.進路は地球.巡航姿勢をとれ.イオンエンジン点火準備.ありがとうリュウグウ.また逢う日まで.」
このメッセージを合図に、点検をスタートしたそうです。
1年半ぶりに火を入れたエンジンは「さあ出番だ!」とばかりにスムーズに起動しました。
試運転ではイオンエンジンの運転台数や運転条件を変えながら、エンジンや探査機の挙動を確認、日本からはやぶさ2が見える時間だけでは足りないため、海外のパラボラアンテナも使用して試運転したそうです。
初代はやぶさでは故障が相次いで帰還が危ぶまれたイオンエンジンでしたが、はやぶさ2で改良されたエンジンは点火や推進力に問題はなく、帰還の時期を迎えても正常なことが確認でき、12月3日のエンジン点火にOKが出ました。
地球への旅スタート
3日午前11時42分、エンジン点火と、加速が確認されました。
小惑星探査機はやぶさ2は巡航を開始しました。
さあ、再び地球に戻ろう。
待っています、はやぶさ2。
みんなで、はやぶさ2の帰還を応援しよう!
「はやぶさ2」がんばれ!