相模原市議会での本村市長のあいさつ(12月18日)
新型コロナウィルス感染症への対応、はやぶさ2の帰還、SDGsの推進など、いろいろなことがあった令和2年の相模原、本村市長が、市議会で、総括を行いました。
少し長文になりますが、内容が濃いので全文掲載します。
本定例会議におきましては、31日間のご審議によりまして、提案いたしました合計23議案につきまして、ご議決、ご同意いただきました。
本定例会議では、新型コロナウイルス感染症対策として、医療体制を確保するための支援や新しい生活様式に対応した事業、さらなる消費喚起のための地域経済対策などを盛り込んだ補正予算のほか、スポーツに関する事務を市長事務部局で管理、執行するための条例や職員の給与に関する条例などについてご審議いただきました。
また、市税収入の減少が見込まれる中でポストコロナのまちづくりを進めるための令和3年度における市政運営の考え方や予算編成方針について、活発なご議論をいただきました。
今回、議員の皆様から頂きました貴重なご意見等を真摯に受けとめまして、今後の市政運営に生かしてまいりたいと考えております。
さて、この一年を振り返りますと、本市では国内でも初期の段階で新型コロナウイルス感染症の陽性者が確認され、2月には、クラスターが発生するなどの感染拡大の局面にりました。5月25日の緊急事態宣言解除後は、しばらくの間、落ち着いた状況となっておりましたが、夏場からは、若者を中心に感染が拡大し、現在は、幅広い年齢層で感染が拡大している状況にあります。
現在も市内の医療機関と保健所が力を合わせ、国や県など関係機関と連携しながら、「神奈川モデル」を基本として、相談、検査、医療の体制を構築することで、これらの事態に対応しているところです。改めて、最前線で献身的に治療に当たっている医療従事者の皆様やそのご家族に敬意を表するとともに市民や事業者の皆様には感染予防の取組へのご協力や市の対策へのご理解、ご支援をいただきましたことに深く感謝申し上げます。
また、本市では、これらの感染症対策と併せて、3密の回避や手洗いの徹底などの新しい生活様式の定着について、私から市民の皆様に直接 メッセージを発信し、意識啓発に努めてきたほか、新型コロナウイルス感染症の影響で落ち込んだ市内経済を活性化するための取組を進めてきたところです。10月からは、市民や市内事業者の皆様を支援するための「さがみはら サンキューキャッシュバック キャンペーン」を実施したところでございまして、来月21日からは、キャンペーン第2弾として消費喚起のほかに感染症予防にもつながる非接触によるスマートフォン決済を利用した「サンキューさがみはら!最大25%戻ってくるキャンペーン」が始まります。今後も、新型コロナウイルス感染症の感染状況を踏まえながら、市民や事業者の皆様の支援に努めてまいります。
また、本年は、麻溝台・新磯野第一整備地区土地区画整理事業に関する諸問題をはじめ、不適切な事務執行や職員のハラスメントに関する不祥事などが重なり、失われた信頼の重大さと共に、改めて、コンプライアンスの在り方や取組の大切さを強く感じた一年でもありました。
このような事態を真摯に受け止め、市民の皆様の信頼を回復するため、更なるコンプライアンスの推進に向けて、取り組んでまいりたいと考えております。
さて、この一年は、本市にとって、うれしい出来事も数多くあった年でございました。
7月には、SDGsの推進に向けたこれまでの取組と都市部と自然の調和や共生社会の推進など本市の持つ高いポテンシャルが評価され、「SDGs未来都市」に選定されました。
11月には、長年の市民の皆様による市内米軍基地の早期返還、整理・縮小への取組の成果として、相模総合補給廠共同使用区域に初めて市民利用ができる「相模原 スポーツ・レクリエーションパーク」が開園しました。
今月6日には、本市を故郷とするはやぶさ2が6年間の長い旅路を経て持ち帰ってくれたカプセルの回収を成功したというニュースがありました。相模原キャンパスで開けられたカプセルの中には、どんな物質が入っているのか、全世界が注目しているところです。カプセルを切り離したはやぶさ2は、その持てる力の限りを尽くすべく
新たな小惑星探査に向けて再び広大な宇宙に飛び立ちました。新たなミッションにチーム一丸で向かっていく姿勢に勇気をいただき、相模原市もみんなで新しい時代を切り開くためにオール相模原でチャレンジを続けていきたいと思います。
はやぶさ2の新たな旅をJAXAのある相模原から引き続き応援してまいります。
令和2年 市議会定例会も本日をもちまして、閉会となります。
昨年の東日本台風や今年の新型コロナウイルス感染症など、日常生活に想像もしなかった出来事が起きており、私が先頭に立って市民の皆様の暮らしを守っていく責任があると考えております。
令和3年につきましても、ポストコロナにおける新しい日常を創造するため、様々な課題に対して迅速に、しなやかに対応しながら「潤いと活力に満ち笑顔と希望があふれる まちさがみはら」を目指して、市政運営に取り組んでまいりたいと考えております。
来るべき令和3年が皆様にとりまして、実りの多い素晴らしい年となりますことをお祈り申し上げます。