無塩パンのご紹介
筆者は、3月に心臓血管外科の手術を受け、医師から、塩分を控えるようにと指示を受けました。その時、病院で出ているパンは、塩分がない「無塩パン」であることを知りました。
退院後に、「無塩パン」を探しましたが、どのパン屋さんでも売っていませんでした。
妻が、いろいろなパン屋さんに問い合わせ、見つけたのが、矢部駅前の『フッセン』。
フッセンの店頭では、「無塩パン」は、売られていませんが、お店の方にお願いすれば、作ってくれます。
塩分控えめの食事を目指している方、矢部駅前の『フッセン』で、「無塩パン」が手に入ります。
フッセン(FUSSEN)
JR矢部駅近くのパン屋さん。1955年創業の老舗パン屋さんです。
名前は、ドイツのフッセンから名付けたと思います。このお店は、朝7時から、焼き立てパンを売っています。米軍補給廠の軍人さんが買いに来ていた時もあったそうで、外国風のパンが多いですね。
「無塩パン」を売ってくれる貴重な「焼たてパン屋さん」です。
ごぞんじですか、パンの塩分量?
塩分が無いようにも感じるパンですが、意外と塩分が多いのをご存知ですか?
食パン 6枚切りの1枚(60g)の塩分量は 0.8g。
この食パン1枚に、17gのスライスチーズ(塩分量0.5g)15gのロースハム(塩分量0.4g)を乗せて食べると、合計の塩分量は1.7gになります。
2枚食べると、合計塩分量は3.4gになります。
厚生労働省の1日の塩分量の目安は、男性8g、女性7gです。
日本高血圧学会による1日の塩分量の推奨値は6gです。
1日6gの基準から考えれば、2枚の食パンをスライスチーズ、ロースハムと一緒に食べると、朝食だけで一日の50%以上の塩分を摂ってしまう事になります。
普段全く意識していないパンの塩分ですが、意外と多いですね!
食パンに塩分を入れるのは、①味、②菌の繁殖の抑制、③パンをふっくらさせる、生地を引き締める、この3点の為だそうです。
食パン以外のパンでも、ロールパン(1個 30g)は0.4g、クロワッサン(1個 30g) は0.4g、クリームパン(1個 120g) は1.0gの塩分があるそうです。
いつも食べているパン、塩味を意識する事はないと思いますが、パンにはしっかり塩分が含まれています。
イギリス政府の国を挙げた減塩政策
イギリスでは、政府と製パン業界が連携し、8年をかけて、段階的なパンの減塩を行いました。「味覚は慣れで変わる」と、少しずつ、段階的に、パンに含まれる塩分を減らしたそうです。結果として、業界が心配した、パンの消費量は、減らなかったとそうです。
イギリスでの成果はすごいです。1日の食塩摂取量は2003年の9・5グラムから、2011年は8・6グラムに減少して、心疾患や脳血管疾患の死亡率が減少、素晴らしい成果をあげているそうです。
2003年から8年間で、イギリス国民1人当たりの1日の塩分摂取量は1g以上も減少。虚血性心疾患や脳卒中の患者は、なんと、実に4割も減少したそうです。
これによって、年間15億ポンド(約2300億円)以上の医療費が削減できたと試算されています。
イギリスでの血性心疾患や脳卒中の患者数の推移
健康のため、無塩パンを検討してみませんか!
お店情報
店名:フッセン( Fussen)
住所:神奈川県相模原市中央区矢部3-16-1
電話:042-752-2277