有望な治験結果の発表
新型コロナワクチン開発で有望な治験結果が、いくつか、報告されています。
どの治験結果でも、免疫システム反応を引き起こすことが確認されており、新型コロナに対する安全で有効なワクチンへの期待が高まっています。
Yahooニュースの『新型コロナワクチン治験で相次ぎ有望な結果、期待高まる』の記事を参考に、開発中の3つの新型コロナワクチンについてまとめてみました。
英製薬大手・アストラゼネカ<L>と英オックスフォード大学が共同開発中のワクチン
初期臨床試験(治験)結果では、2回の投与を受けた被験者全員に免疫反応が確認されました。深刻な副作用は出なかったとの事です。このワクチンは、アデノウイルスをベクター(遺伝子の運び手)として利用します。
世界で開発中の150のワクチン候補の1つで、研究が最も進んでいると考えられています。実際に、後期治験はブラジルと南アフリカで始まっており、米国でも予定されています。
また、このワクチンは1億本を日本向けにと考えているそうです。
中国カンシノ・バイオロジクス(康希諾生物)<HK>と人民解放軍の軍事科学院が共同開発中のワクチン
中期治験でも、安全性が確認され、1回の投与を受けた健康なボランティア508人の大半で免疫反応が起きました。被験者の約77%に発熱や注射部位の痛みなどの副作用が出ましたが、重篤なものはなかったということです。このワクチンも、アデノウイルスをベクター(遺伝子の運び手)として利用します。
独バイオ製薬ベンチャーのビオンテック<F>と米製薬・ファイザー<PFE.N>が共同開発中のワクチン、メッセンジャーRNA(mRNA)
遺伝子を使うタイプのワクチンです。60人の健康な成人を対象にした治験で、2回の投与を受けた被験者は体内でウイルスの働きを中和する抗体をつくることが確認されました。米国での初期治験と同様の結果となったそうです。
歴史的に見て、特定の病気のワクチン候補のうち実用化されるのはわずか6%との事です。非常に厳しいワクチン開発ですね。
一日も早いワクチンの実用化、コロナの鎮静化を期待しましょう。