岩石質の「S型」小惑星の特徴を持つ岩石
JAXAなどの研究チームが、英科学誌ネイチャー・アストロノミーに、「りゅうぐう」表面の明るい岩の研究成果を掲載します。
掲載内容は、探査機「はやぶさ2」が小惑星「りゅうぐう」表面で見つけた岩に、炭素質の「C型」とされるりゅうぐうとは異なる、岩石質の「S型」小惑星の特徴を持つものが含まれているという成果です。
このことは、りゅうぐうの元となる天体(母天体)に、S型小惑星が衝突した証拠と考えられるそうです。
はやぶさ2の成果
はやぶさ2は、2018年6月の「りゅうぐう」への到着から約1年半の間に、2回の着陸・試料採取(タッチダウン)を行い、表面を詳細に観測しました。その際、周囲よりも明るく、白っぽい多数の岩石を見つけています。
スペイン・カナリア天体物理研究所の巽瑛理研究員らは、これらの岩石のうち21個を詳しく調べたところ、6個がS型の特徴を示していたそうです。白っぽい多数の岩石は、広く分布していることなどから、りゅうぐうの母天体とS型小惑星が衝突した際に混ざったと考えられるとの事です。
はやぶさ2のカプセルへの期待
今年12月に、はやぶさ2が地球に投下するカプセルには、りゅうぐうの砂が入っていることが期待されています。S型の砂も含まれるとみられ、巽さんは「試料の分析により、詳細なりゅうぐうの歴史が明らかになると期待している」と話されています。
はやぶさ2の地球への帰還、待ち遠しいですね!