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国産ワクチン実用化加速へ、治験条件緩和の方向

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参加者数を数万人から数千人規模に縮小

新型コロナウイルスワクチンの効果や安全性を検証する臨床試験(治験)の条件が緩和されます。

緩和の内容

数万人が必要な参加者数を、数千人規模に縮小する新たな方式が認められます。

6月に日米欧などが、この新方式の採用に合意しました。

海外と比べ出遅れていた国産ワクチンの実用化へのスピードアップが図られます。

従来の治験

開発の最終段階の治験は、国内外で数万人の参加者を集め、開発中のワクチンを接種するグループと、偽薬を接種するグループに無作為に分け、発症の予防効果や副反応の頻度を調べていました。

ワクチン接種の進展の影響

既に多くの人がファイザー製やモデルナ製などのワクチン接種を受けています。この状況下で、今後、未接種者を数万人集めることは、かなり厳しくなります。さらに、感染が拡大する中で、偽薬を使うことで、本来のワクチン接種が遅れるという課題もありました。

新方式は

参加者全員にワクチンを接種して、体内でウイルスを攻撃する免疫物質「中和抗体」が、既存のワクチンと同等以上にできるかどうかで、ワクチンの有効性を判定します。

この方式では、発症の予防効果を調べるよりも、少人数で実施でき、短期間で効果を見極めることが可能になります。さらに、偽薬を使わないので、参加者を集めやすくなります。しかしながら、まれに起きる副反応を確かめるために、規模は、数千人規模の参加者確保が必要になります。

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国内メーカーの対応状況

製薬大手「第一三共」(東京都)は、年内にも新方式を使って、国内外で数千人規模での治験を始める計画を立てています。

「塩野義製薬」(大阪府)、「アンジェス」(大阪府)、「KMバイオロジクス」(熊本県)などが開発を進めているが、まだ最終段階の治験は始まっていません。

政府の対応

国産ワクチンの実用化を加速するため、政府は6月に、研究開発や生産体制の強化に関する国家戦略を閣議決定しました。国家戦略には、世界トップレベルの研究拠点や、治験を実施するための拠点病院、製造施設の整備などが盛り込まれています。

 

この記事は、2021/07/16 15:00の読売新聞オンライン『【独自】国産ワクチン実用化加速へ治験条件緩和…参加者数を数万人から数千人規模に縮小』を参照しています。

 

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